湘南を描く 入江観展〜茅ヶ崎市美術館
茅ヶ崎市美術館
1922(大正11)年創立の歴史ある美術公募団体・春陽会を舞台に活躍し、国内を代表する洋画家・入江観(1935- 茅ヶ崎市在住)の展覧会を開催します。入江は東京藝術大学在学中からフランスの画家、ポール・セザンヌに傾倒し、1962(昭和37)年にフランス政府給費留学生として渡仏、モーリス・ブリアンションに学びながら、ヨーロッパ絵画におけるコンポジションの重要性を体得しました。帰国後、一時期スランプに陥りましたが、やがてセザンヌの影響を離れ、日本の風景を題材に、独自の透明感をたたえた画風を確立して現在も描き続けています。にじみ出る叙情性をバランスよくコントロールして表現される絵画世界は、故郷の日光や長年暮らす茅ヶ崎という現実の風景をもとにしながら、いつしか画家の内面性を伴った理想の風景に昇華されているようです。
上画像:《突堤の人々》2018年 油彩・キャンバス 個人蔵
本展覧会では、近年制作された作品と、茅ヶ崎市美術館や個人が所蔵する入江作品のなかから、湘南を描いた代表作を中心に展示します。静謐にして清澄な絵画空間をご堪能ください。
《帰船》 2019年 油彩・キャンバス 個人蔵
《双雲》 2019年 油彩・キャンバス 個人蔵
入江観 (いりえ・かん)
1935年、現在の栃木県日光市生まれ。1953年、東京藝術大学美術学部藝術学科入学。加山四郎に学び、在学中の1956年、第33回春陽会展初入選。1962年、フランス政府給費留学生として渡仏。フランス国立高等美術学校モーリス・ブリアンション教室に入学。1963年、サロン・ドートンヌ入選。帰国した1964年、春陽会絵画部会員に推挙され、安井賞候補新人展に出品。1967年、女子美術短期大学専任講師に着任し東京から茅ヶ崎に転居、以後も旺盛な制作活動を続け、毎年の春陽会展に出品。国際形象展の招待や昭和会展優秀賞の受賞、日本秀作美術展への4回の選抜出品など。1996年、第14回宮本三郎賞受賞。2004年、「蒼天の画家 入江観の世界展」(茅ヶ崎市美術館、小杉放菴記念日光美術館)、2017年、「入江観 故郷-日光を描く」(小杉放菴記念日光美術館)開催。
関連イベント
対談「入江観の絵画と人生」
入江観氏と当館館長が、入江観の作品について対談します。
出演:入江観(画家)、小川稔(茅ヶ崎市美術館館長)
日時:2022年12月11日(日) 14:00-(約90分)
会場:美術館エントランス
料金:無料(申込不要)※椅子席(40席)のみ要事前申込(先着順)。11月12日(土)より、電話または受付にて開館時間に申し込みください。
アーティストトーク
入江観氏が自身の作品について解説します。
出演:入江観(画家)
日時:2023年1月8日(日) 14:00-(約60分)
会場:美術館展示室
料金:無料(要観覧券/申込不要)
ワークショップ「松の木を描く」
自分の好きな画材を持参して美術館の周囲に生えている松の木を描いた後、講評会を行います。
講師:入江観(画家)
日時:2023年1月21日(土) 14:00-16:00頃
会場:美術館2階アトリエ、美術館周辺
対象:小学生以上(小学生3年生以下は保護者同伴)
定員:16名(申込制/先着順)
料金:700円
申込:12月10日(土)10:00より、電話または美術館受付にて開館時間内にお申し込みください。
ギャラリートーク
担当学芸員による作品解説。
日時:2022年12月18日(日)、2023年1月15日(日) 各日14:00-(約60分)
会場:美術館展示室
担当:月本寿彦(当館学芸員)
料金:無料(要観覧券/申込不要)
《松林とえぼし岩》 2021年 油彩・キャンバス 個人蔵
湘南を描く 入江観展〜茅ヶ崎市美術館
神奈川県茅ヶ崎市東海岸北1-4-45
[会期]
2022 年12 月10 日( 土) ー 2023 年2 月5 日( 日)
[開館時間]
10:00〜17:00(入館は16:30まで)
[休館日]
月曜日(ただし1 月9 日は開館)、12 月29 日( 木) ~ 1 月3 日( 火)、1 月10 日(火)
[会場]
茅ヶ崎市美術館 展示室1・2・3
[観覧料]
一般:700円(600円)
大学生:500円(400円)
市内在住65歳以上:350円(250円)
※高校生以下、障害者およびその介護者は無料
※()内は20名以上の団体料金。10名以上の団体は入場を制限する場合がございます
[主催]
公益財団法人茅ヶ崎市文化・スポーツ振興財団
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