「COUNTER ATTRACTION 」〜「ビーチクルーザー」という湘南カルチャー

国道134号線から一本陸側に入ると、細い路地や入り組んだ道が多い湘南エリア。そのため、日常的な移動には自転車が便利です。

今回ご紹介するのは、藤沢警察署から海へ向かう通り沿い、鵠沼伏見稲荷近くにあるカリフォルニア的なたたずまいの自転車&スケートボード専門店「COUNTER ATTRACTION」。店頭には多くの自転車が整然と並んでいます。店長の濱邦夫さんにお話を伺いました。

さまざまな自転車に出会える専門店「COUNTER ATTRACTION」

店長の濱さんは、茅ヶ崎生まれの茅ヶ崎育ち。中学生からスケートボードを始め、10代の頃にはDVDなども出していたほどの腕前だそうです。2014年からCOUNTER ATTRACTIONで働き始め、今年から店長に就任されました。

さまざまな自転車を取り扱うこちらのメイン商品は、カリフォルニア発祥の自転車「ビーチクルーザー」、そして自転車競技用の「BMX」や古くから販売している「ピストバイク」です。鵠沼海浜公園スケートパークから自転車で3分という立地や濱さんの経歴から、最近では「スケートボード」の販売も始めたそうです。

  • BMX

  • ピストバイク

カリフォルニア発祥の「ビーチクルーザー」

ビーチクルーザーはカリフォルニア発祥の自転車で、「流線型の車体フレーム」「タイヤが太い」「サドルが大きい」「安定していてゆったり乗れる」「カラフルな色使い」といった特徴があります。その歴史は1930年代のアメリカで流行した、フレームが流線型をした自転車「クルーザーバイシクル」にまでさかのぼります。日本では戦後、アメリカ進駐軍の移動手段として空港や基地の内外で、このクルーザーバイシクルが利用されました。そして1963年、シュウィン社の「スティングレー」というモデルが大ヒットします。現在のビーチクルーザーの原型となったモデルです。しかしその後は一旦流行から廃れ、「ガレージの肥やし」となってしまいます。

そんな中、1970年代にカリフォルニアのサーファーが、海までサーフボードを持って行くのに、ガレージにあったクルーザーバイシクルを再び使うようになります。その時、錆びついた泥除けなどのパーツを外して極力シンプルにし、最後にカラフルなペイントを施すなどアレンジが加えられました。これがビーチクルーザーの誕生でした。

その後、シュウィンなどのメーカーから、最初から泥除けなしのビーチクルーザーモデルが発売され、現在に至ります。日本国内でも藤沢にある「RAINBOW」というメーカーがビーチクルーザーモデルを製造、販売しています。

  • シュウィンスティングレー

  • シュウィンクルーザー

  • レインボークルーザー

湘南エリアに根付いた、地域の“足”

湘南エリアでは、このビーチクルーザーは一家に一台あるほど市民権を得ており、サーファーはもちろん、子どもやママも普段使いの自転車として利用しています。都心からの移住者にもそのスタイルは新鮮に映るようで、その輪が広がっています。また、変わったところでは東京、大阪などの都市に住む80-90年代のレトロ好きな若者からのネットオーダーも増えているそうです。

湘南では身近な存在であるビーチクルーザーを、「もっとシートやグリップなどを変えてカスタムし、ドレスアップして楽しんで欲しい」と濱さんは話していました。COUNTER ATTRACTIONでは今年の12月2日に開催する“YOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW”に向けて「カスタムクルーザー」を制作中だそうです。

筆者も、湘南移住者として前々から欲しいと思っていたビーチクルーザー。今回、濱さんにお話を伺い、ついにビーチクルーザーを購入しました。これから海に出かけたり、買い物に行くことがより楽しみです!

COUNTER ATTRACTIONではビーチクルーザーの他に、「BMX」にも力を入れています。プロライダーと契約したり、毎月鵠沼海浜公園スケートパークでキッズ向けのBMXスクールも開催しています。湘南エリアの自転車カルチャーを牽引するこちらのお店から、これからも目が離せませんね!

  • 購入したビーチクルーザーで早速海まで

  • スタッフの皆さん(左端が店長の濱さん)

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