“アーユルヴェーダ・リトリート”を辻堂で。

辻堂駅南口から徒歩約15分、辻堂海岸まで真っ直ぐに伸びる道を1本入ると、アーユルヴェーダサロン「Lisne」(リスン)があります。アーユルヴェーダとはその人の体質に合わせた生活を心がけることで本来の自分の良さを引き出していくことを目的とした伝統医学のこと。

「Lisene」のオーナーみみさんは現在辻堂を拠点に活動をしており、セラピストとして独立する前は都内のアーユルヴェーダクリニックで看護師を勤めていました。

からだの声を聞き、生命力を引き出す

「西洋医学的な治療は痛みや病気や症状に焦点を当てるものなんですけど、アーユルヴェーダって、生命の全体性をあげるのがテーマなので、その人の生命力が高まるようなアドバイスができたらなって思っているんですよね」

みみさんの施術では脈を触りその人の体質やこころの状態、消化力などのさまざまなことを読み取る「脈読み」という技術がベースとなっています。

「本人が自覚してないようなことを、からだはわかっているんですよね。だからこそ、その声を深く静かに聴き取りたい」

みみさんは、単なる施術にとどまらず、心身全体を見つめることで、その人自身が持つ生命力を引き出すサポートをしています。

自身の体調不良がきかっけで出会ったアーユルヴェーダ

30代前半体調が優れない時期があり、からだと向き合う中でアーユルヴェーダに出会い、アーユルヴェーダクリニックで診察を受けることにしたというみみさん。「こうしなさい、ああしなさいと教えてもらって1ヶ月くらいしたらめっちゃ体調が良くなったんですよ」と当時を思い出すように語ります。その際行ったのは、処方されたハーブサプリメントを飲み、白湯を取り入れ、夕食をスープにする生活に変えただけだったそうです。

2回目の診察が終わったとき、「ここで働きたい。そのために看護師になりたい」と決意したみみさん。わずか1ヶ月後に看護学校を受験し、見事に合格しました。そして3回目の診察では、看護師としてここで働きたいという想いをドクターに直接伝えたそうです。アーユルヴェーダクリニックに通いだしてから4ヶ月足らずで、みみさんの人生は大きく動き出しました。

「たった4ヶ月くらいで自分が全く違う人になれたってことじゃないですか。こういう変化が私以外の人にも起きるのなら、もっと多くの人がアーユルヴェーダの教えを実践しなきゃ」

看護師の資格を取得した後、自身が患者として通ったクリニックに看護師として勤務し、約5年間の経験を積みます。

インプットの時間

クリニックで働く傍ら、クレニオセイクラルやレイキ、シータヒーリングなどさまざまな技術を個人的に学んでいたそうです。

「独立したいという気持ちがどこかにあったのかもしれないですけど、からだを触る施術をしたいという思いはあって。インプットした技術をいつかアーユルヴェーダと組み合わせて提供したいという願いが、自分の中にあったのかもしれないです」

クリニック閉院から独立へ

アーユルヴェーダクリニックが閉院することになり、みみさんは自宅や知人の店舗を借りてワークショップを行う日々を過ごしていました。

ある時知人から「みみさんがメインで使ってくれるなら」と、シェアスペースを作る話を頂いたそうです。みみさんはシェアスペースを借りることを決め、サロンオープンの準備を重ねました。

よく人の話を聴けるように、自分の声も聴けるように、サロン名「Lisne」は「Listen(聴く)」の造語だそうです。「人のことが知りたいと思っている。からだのことが知りたいと思っているから、その人が自覚できないようなからだの声を聴こうと思って」とみみさん。

からだの声に耳を傾け、1日ゆったりと過ごしてもらいたい

サロンに来られる方におすすめの施術は「アーユルヴェーダ・リトリート」だそうです。その人の体質や心の質を読み取る脈読みでのカウンセリングとアドバイスに加えて、その人の状態に合わせたトリートメントを選び施術してくれます。トリートメントの内容はリクエストをすることも可能で、オイルのフットマッサージが人気とのこと。

「私を見つけてくださる方は、ご自分のことを知りたいと思っている人が多いと感じています。ただ、それだけでなく日々の忙しさから離れて、ゆっくり過ごしたいという気持ちもあるのではないかと思っています。せっかく来ていただくのなら、からだに触れて整える施術や、からだの声に耳を傾ける時間を含めて、1日ゆっくりと過ごしてもらうのも素敵だなと思っています」

元々の自分を味わってもらいたい

みみさんのサロンには10代から50代くらいまで幅広い年齢層の方が訪れています。男性の方もご紹介であれば施術可能とのことで、ご夫婦でサロンに通われている方もいらっしゃるそうです。

「アーユルヴェーダって、健康に幸せに生きるための知恵なので、ゆるく長く続けていってもらえたらいいなと思っています。今まで本を読んでよくわかんなかったという方も、本当に自分に合っているアーユルヴェーダの健康法を出来る範囲でやってもらうと必ず体調は良くなります。アーユルヴェーダは難しいという苦手意識を持たずに来ていただければいいかなと思います」

「なぜ辻堂でサロンをしているかと言われると、湘南地域だったらどこでもよかったかもしれないけれど、導かれるようにここになりました。施術の前後に、様々な人たちが自由に過ごす辻堂海浜公園を抜けて海辺に出られることができ、それも含めて一つのリトリートのように感じます」

施術だけでなく、環境そのものが癒しの一部となる、特別な空間が辻堂にはあります。

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