サーフィンとヨガ、子育てを両立する。『ママ美ヨガ』主催 吉田雅南子さん
近年、ヨガは“エクササイズ要素”のみならず、心身のバランスを整えるための健康法として、世代を超えて注目されています。
今回はヨガの本質を大切にし、「子育てに一生懸命なママに自分の場所を作ってもらいたい」と、子育てママさんのために『ママ美ヨガ』を主宰している吉田雅南子(よしだかなこ)さんにお話を伺いました。
ヨガを始めたきっかけ”自分と向き合う”
女性は妊娠出産で体調を崩す方が大変多いそうです。「私も産後体調を崩してしまい、体調を改善するためにヨガを始めました。」と雅南子さん。
雅南子さんはもともと、結婚出産前にサーフィンコンペティターとして、国内外のアマチュアコンテストやプロアマツアーに参戦し、活躍していました。出産を経て、産後の体調不良で思うようにサーフィンができなくなり、自分の体と向き合い体調を改善していくためにヨガを始めたそうです。
「最初は、普通にヨガを楽しめればいいかなと思っていたのですが、実際に始めるとヨガはとても奥深く、その魅力にハマってしまい、ヨガの本場であるバリ島にレッスンも受けにも行きました!」
独学だけでなく、専門的な知識を身につけるためにRYT200ヨガインストラクターの資格も取得。ヨガを始めてから遠ざかっていたサーフィンにも復帰し、充実した毎日を過ごせるように。
自分が自分らしくいられる場所を作る
「最初はママ友に“ヨガを教えてほしい”と言われたのがきっかけでした。」
多くのヨガスクールがある中、雅南子さんの『ママ美ヨガ』はいつも多くのママさんで溢れています。なぜ、他のヨガスクールではなく『ママ美ヨガ』が選ばれるのか。それは、雅南子さんの想いに惹かれて集まってくる方が多いからではないでしょうか。
ヨガの本来の目的は“苦痛からの解放=快適で安定した心を作ること”にありますが、子供を連れてのヨガでは、その時間を作ることが難しいのが現状です。そんな課題に挑むべく雅南子さんが挙げたコンセプトが「ママさんが自分の時間を大切に過ごす」というもの。
「ママさんたちを見ている、とヨガをやる前と比べて表情がスッキリしていることに気づきました。子育てに追われている日常から解放され、自分の心と体と向き合う時間ってなかなか取れないものですよね。それを、この1時間でも取れたらいいなと思って。」
『ママ美ヨガ』の子連れクラスには、専属の子守りの方がいるので、安心してヨガに集中することができます。ママは子どもをいつも目で追っていなくても大丈夫。
さらに、ヨガに集中できるようにとハード系なヨガを取りいれています。もちろん集中できるからという理由だけでなく、産後の体は常に変化しているので、ハード系ヨガの方が体を良い状態に戻しやすいのだとか。
レッスン後には雅南子さん手作りのお菓子とお茶を楽しむ時間もあります。同じような環境のママ同士で集まり会話ができる時間は、実はママにとってとても大切な時間です。
「バリでのレッスン後に、みんなでお茶を飲む時間が楽しかったから。」と細部にまで雅南子さんのこだわりや気遣いが感じられるレッスンです。
また、子どもが大きくなり、手が離れたママさんを対象にリラックスヨガクラスも併設。こちらのクラスは、リラックス効果を高め、落ち着いて自分を見つめる時間を大切にしています。
イベント企画も盛りだくさん
『ママ美ヨガ』では地元で人気のアラジンパンツブランド「nagomi」や、ビーチヨガ、薬膳料理を楽しみながら行うヨガイベントなどを定期的に開催。「せっかく時間を使ってヨガに来てくれるのだから、ついでにゆっくり買い物ができたり、おいしいご飯が食べられたらいいなと思って。主婦って時間の使い方がとっても上手なんですよ。限られた時間に、最大限満足してもらいたくて。」と雅南子さん。
イベントがあると一人でも参加しやすいうえ、子どももママも飽きずにヨガを続けることができる、そんな部分も『ママ美ヨガ』の人気の秘密だと思います。
また、もっと気軽に楽しめるようにと「ワンコインヨガ」クラスを開設。
見守り保育が必要な方は別途+300円ですが、普段のヨガより時間を40分と少し短めに設定し、久しぶりの方や、体力に心配のある方にも安心して参加できるクラスができました。
プロサーファーとしての挑戦
雅南子さんは2018年『茨城サーフィンクラシックさわかみ杯』にて、長年の夢だったプロサーファーの資格を獲得。大会最年長での快挙でした。
「プロ資格を取得しなかったことが、心の中でずっと引っかかっていんだと思います。ヨガを始めてから体調も良くなり、子供との生活も落ち着いてきたので、今なら頑張れるかな、頑張りたい!と思い、最後の挑戦にかけました。」
photo by yasushi murata
「母として、ヨガスクール講師として、忙しい日々に追われながらの挑戦は楽なものではなかったけれど、家族や、友人、スクールの生徒さんたちに支えられて最後までやり遂げることができました。」
現在、『ママ美ヨガ』以外にも鵠沼海岸にあるサーフィンスクール「THE USA SURF」にてサーフィンに効果的なヨガを専門としてレッスンも行っています。
「次の目標は、ルーキーオブザイヤーで優勝すること!」
吉田さんの活力あふれる姿に、勇気をもらうママさんも多いのではないでしょうか。
湘南で暮らす人々
都心から電車で1時間と、遠いようで実は近くにある海辺の街。豊かな自然に囲まれて過ごす人々の表情もまた、おなじように豊かです。
本コラム『湘南で暮らす人々』では、この地で生活を営む人々にフォーカス。「やっぱりこの街が好きだ」というみなさん、そして「いつかはここで……」と憧れを持つみなさんと一緒に、多彩なライフスタイルを覗いていきたいと思います。
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ママ美ヨガ
[ウェブサイト]
https://aum-kana-shanthi.jimdo.com/
ライター情報
maco
フリーライター。東京生まれ東京育ち。結婚、子育てを機に葉山に移住。2児の母。住んでいるからこそ感じられる湘南の“オイシイモノ・タノシイコト・ステキナヒト”を発信していきます。
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