湘南で一番小さくて可愛い写真館~PhotoMerryShonan

写真スタジオ「PhotoMerryShonan(フォトメリー湘南)」は、江ノ電の江ノ島駅から北へ5分ほど歩いたところにあります。海辺ののどかな空気の中に、こじんまりと可愛く佇む手作りのスタジオです。記念写真やプロフィール写真を撮影する傍ら、依頼した人の希望する場所での出張撮影や、地域のイベントの記録撮影などを行う「PhotoMerryShonan」。今回は、オーナーで写真家の長田由夏里さんにお話を伺いました。

手作りだからこそのアットホームなあたたかさ

スタジオに入ると、可愛いオブジェがたくさん飾られています。スタジオを立ち上げる際に、地域の人たちが作ってくれたものだそうです。また、壁を見ると天井から床まで一面、ドライフラワーで覆われています。ホワイトを基調とした大輪の花々の中に、ところどころ小さなブルーの花が散りばめられ、湘南らしい爽やかな雰囲気を盛り立てます。撮影のときに背景として使用できるそうです。これも、湘南で活躍するフラワーアーティストの手作りです。

アットホームな雰囲気のなか、緊張せずに楽しく撮影できるため、地元の人々が記念写真やプロフィール写真の撮影に訪れます。

  • スタジオ内には、可愛らしいオブジェがたくさん。地域の人が作ってくれたオブジェも多数。

  • スタジオ壁面に配置されたドライフラワーの背景

スタジオにはあまりいない? 湘南を飛び回るカメラマン

写真スタジオで撮影をする場面といえば、一般的には七五三、入学式・卒業式、成人式などの記念撮影です。スタジオを立ち上げた当初は、いわゆる普通の写真スタジオ同様、記念写真をメインで撮影していくつもりだったそう。それが、いまでは多岐に渡る撮影を行なっている長田さん。

「もうなんでもやってます」と、よく日に焼けた顔にからっと笑みを浮かべます。スタジオを飛び出して屋外での撮影も多いため、年中日焼けしているのだとか。

思い出のある場所で、あるいは思い入れのある場所で写真を撮ってほしい。そんな願いを叶えていくうちに、いつのまにか外での撮影のほうが多くなってしまったとのこと。

  • 湘南の海で家族写真

  • 満開の桜のなかで想い出の一枚

地域のお祭りやイベントに出掛けては、記録撮影を行なっています。時にはボランティアで参加することも。湘南で生まれ育った長田さん。湘南が好きだから、地域の人たちと一緒に思い出を作ってあげたい、という思いからです。

  • 白旗神社の「ふじさわ子ども豆まき」。鬼のコスプレで子ども達を楽しませるサービス精神たっぷりな長田さん。

  • 白旗神社の源義経公没後830年を記念して建てられた像の除幕式で、記録撮影を担当しました。

  • 「ふじさわトリプル成人式」にて。長田さんが撮影した参加者の集合写真。

地域の人とのコラボレーションで「みんな」ハッピーに

PhotoMerryShonanでは、地域のアーティストとのコラボ撮影も積極的に行なっており、フラワーやバルーンなどで彩られたファンシーで可愛らしい写真や、ボディペイントをほどこしたお洒落な一枚など、他ではなかなかできない写真を撮ることができます。また、スタジオでは地域の人が製作した子供服を販売しており、商品は撮影時の衣装として着用もできます。

地域の人たちと一緒に特別な思い出を作ることで、地域のみんながハッピーになる。長田さんが地域の人とコラボする理由は、大好きな地域に何か還元したいという思いからです。

PhotoMerryShonanの”Merry“という言葉には、「ワクワクする」という意味があります。ただ写真を撮ることの「ワクワク」だけでなく、みんなで一緒に「ワクワク」を作りたい、そんな長田さんの思いが込められています。

  • コラボ企画「おしゃれピクニック撮影会」。お花やバルーンの装飾で特別な思い出に。

  • ボディアートを施したマタニティフォト。

活動の原点「小さな写真館の人情カメラマンになりたい」

実は開業当初、依頼が多かったのは地域の女性起業家のプロフィール写真でした。PhotoMerryShonanでは、美容師と提携してヘアメイクとセットで撮影することができたため、女性からのプロフィール写真の依頼が多かったそうです。そして、プロフィール写真を撮影したお客さんから、今度は彼女たちの展開する商品やサービスの撮影を依頼されるようになりました。そのうち、「自分で撮影したいのだけど、どんなカメラを買えばいい?」などの相談もされるようになったそうです。

「でも実は、それを目指していたんです。写真のことなら何でも相談できる、『小さな写真館の人情カメラマン』になりたかった」と長田さんは言います。

昨今では、カメラは量販店、写真はチェーンの写真館が増え、カメラや写真のちょっとしたことを相談できる場所が減りました。気軽に相談できる人がいると、確かに有難いですね。

そして、長田さんはこうも語ります。「カメラはあくまでツールです。人とのコミュニケーションのツールであり、その人に寄り添うためのツールなんです」

地域の人に寄り添う人情カメラマンになる。長田さんの多岐に渡る活動の原点はここにありました。「人情」。今の時代に忘れられかけているものかもしれません。長田さんの周りに人がたくさん集まってくるのは、長田さんの人情と温もりに惹きつけられるからなのでしょう。

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