藤沢から世界に発信されるアパレルブランド「Lafayette」。今、改めて地域に目を向ける理由

ストリートシーンを中心に、国内外から支持を受けているファッションブランド「Lafayette(ラファイエット)」。“アメリカのブランド?”と思っている方も少なくないようですが、実は藤沢から始まったブランドなのです。

NEW YORKをコンセプトにブランドを運営しながら、最近は「FUJISAWA CITY」ロゴの入ったアイテムを販売するなど、誕生の地・藤沢市を盛り上げるための地域貢献プロジェクトも話題となっています。

藤沢から世界へというブランド立ち上げ当初からの夢を実現させ、再び地域活性化のために活動している「Lafayette」。その歩みと活動への想いをうかがうため、同ブランドの立ち上げメンバーの1人である小柳洋太さんのもとを訪ねました。

藤沢から世界基準の情報を発信

2003年、高校の同級生だった3人が再び集まり、藤沢にショップをオープンしたことから「Lafayette」は始まります。大学では建築の勉強をしていた小柳さん。建築の道に進むという選択肢もある中、“最高の仲間と自分が本当にしたいことをする、そんな人生を選択したい”とファッションの道を選んだといいます。

「Lafayette」のコンセプトは、ヒップホップ、スケートボード、ブラックカルチャー、ストリートなど、ニューヨークを感じられるもの。当初はセレクトを中心に、そうしたカルチャーを発信するショップとしてスタート。

ファッションの中心地である渋谷・原宿ではなく、藤沢を始まりの場所に選んだことにはある理由がありました。

「学生の頃、僕らにとって藤沢はファッション、音楽など、さまざまなカルチャーの刺激を受けられる場所でした。ただ、やはり東京に比べるとキャッチできるものが少ない。そこで、この藤沢から世界基準のカルチャーを発信していこうと思ったんです」と小柳さん。

  • ブランドの始まりである藤沢の店舗。シーズンごとに展開されるコレクションが並ぶ

  • 店舗では、音楽CDなども扱いカルチャーを発信

  • ブランドの世界観に合わせたアイテムを国内外からセレクト

  • 「MUSTERD WORKERS」は藤沢店のスタッフがディレクションを手掛けるブランドなのだそう

つながりとともに広がりを見せるブランド

こうした想いから生まれた「Lafayette」は、藤沢からカルチャーを発信。ニューヨークを感じられる“カッコいい”アイテムセレクトで、湘南に住む感度の高い若者の間でじわじわと認知度を高めていきます。

さらに「Lafayette」は、その世界観を表現するため、当時はあまりなかったブランド発信での音楽イベントを開催します。イベントの開催を重ねるごとに来場者は増え、ブランドが発信するカルチャーにファンがついていきます。

そうした中、国外の人々にもブランドが知られるきっかけが生まれます。ブランドの3周年記念として、横浜のクラブを会場に世界的にも有名なDJをはじめ、さまざまなアーティストを迎えた音楽イベントを開催。その際、「Lafayette」のアイテムをアーティストが身に付けたことで、その名が世界のヒップホップやストリートカルチャーを愛する人々に認識されるようになっていったのです。

これを機に、オリジナルアイテムを広げ、海外ブランドやアーティストとのコラボも実現。ブランドの知名度はさらに高まっていきます。

「僕らのブランドは音楽、スケートボードといったカルチャーと結びついているので、ミュージシャンやスケーターと交流も生まれやすい。お互いにリスペクトし、カルチャーを広めていきたいという共通の想いからブランドを身に付けていただいたり、コラボが生まれたり、さまざまな展開へとつながっていきました」と小柳さん。

  • 定期的にブランド主催の音楽イベントを開催。毎回大きな盛り上がりを見せる

  • ニューヨークで活躍するフォトグラファー・SDJとのコラボで生まれたオープンカラーシャツ(2021年春夏コレクション)。国内外のアーティストとのコラボを多数発表している

コミュニティが育ち、ブランドは世界へ

こうして、イベントやコラボレーションを通して、「Lafayette」が発信するカルチャーのコミュニティが生まれ、その輪が日本から世界へと広まっていきます。

「今はネットの普及もあり、情報が世界中どこへでも瞬時に広まる可能性があります。また、その土地の方が僕らのブランドを発信・拡散する“クルー”となってくれる。こうした人々の存在が大きな力となりました」と小柳さん。

こうした広がりを受け、2017年に念願でもあったニューヨークへの出店を果たします。そして、新たな発信拠点を持つことで、ヒップホップ、スケートボード、ストリートといったカルチャーとともに、その地に新たな“クルー”が生まれる。カルチャーをともに盛り上げる、このコミュニティの醸成が「Lafayette」の最大の強みであるように感じます。

  • 2017年にオープンしたニューヨークの路面店

原点である藤沢への恩返し

1つの目標であった世界展開を果たした「Lafaeytte」。近年は、地域に目を向けた活動にも力を入れているというのです。そこにはブランドの想いがありました。

「藤沢は僕らのブランドの生まれた場所。何か恩返しができればという想いがあり、2017年から地域活性プロジェクト『FUJISAWA CITY LOVE プロジェクト』をスタートさせたんです」と小柳さん。

プロジェクトのきっかけは藤沢市主催のお祭りで、自分達のカルチャーのソースとなった「NEWYORK CITY」をオマージュし「FUJISAWA CITY」ロゴをデザインに落とし込んだTシャツを販売したことだったそうです

「このTシャツが販売してすぐに完売してしまったんです。皆さんの藤沢への愛を感じた出来事でした。そこで、ブランドとして『FUJISAWA CITY』のアイテムをつくることで、藤沢市のためにできることがあるのではないかと考えたんです」と小柳さん。

2020年からは、藤沢市、市内LAWASONと連携し、環境保護を目的にエコバッグや折り畳み式のマイカップを制作・販売、その取り組みは大きな話題となります。藤沢市のシティプロモーションと同時に、環境問題に目を向けてもらいたい、そんな想いがあったといいます。

こうした「FUJISAWA CITY LOVEプロジェクト」の売上金の一部を、藤沢市に関わるさまざまな活動に寄付することで地域貢献も果たしています。

  • デザイン性の高さから人気の「FUJISAWA CITY」ロゴ商品。Tシャツやキャップのほか、エコバッグやstojoとコラボした折り畳み式マイカップなどラインアップも増えている

地元の人々の夢を応援できる存在に

他にも、「Lafayette」は市内の高校のポロシャツを制作したり、学園祭の企画運営に一部携わったりと、さまざまな形で地域と関わっています。

「学園祭では、Tシャツにプリントを施すシルクスクリーン体験や、縁のあるアーティストを迎えた音楽イベント、プロチームによる3on3のストリートバスケを開催しました。生徒たちが普段出会わない人・モノ・コトに出会ってもらうことで、やりたいことを見つけるきっかけになればと思ったんです」

藤沢から世界へという夢を実現させた小柳さん。次の世代にも夢を持ってほしいと、地域に目を向けた活動を続けているのです。

  • 子ども達のために何かしたい、その想いから生まれた藤沢翔陵高等学校学園祭でのコラボレーション

  • プロチームによる3on3ストリートバスケのゲームでは、生徒も参加するなど普段はできない貴重な体験を提供

世界と地域をつなぐブランドへ

世界での展開、そして地域の活性化、そのどちらもが「Lafayette」のすべきことだと小柳さんは話します。

「『Lafayette』はこれからも歩みを止めずに国内外で展開を広げていきます。それと同時に、地域に根差し、人・企業と一緒に何かをつくりあげていくブランドであり続けたいと思っています。世界展開により、地域に還元できることもあるはず。両軸で、これからもさまざまな活動を行っていけたらと思っています」

発信力を持った今だからこそ、できることも多いはず。広げた輪を活かし、アーティストやクリエイターなど新たな才能を世界へ発信、より面白い展開を生み出していきたいとの想いを持っている小柳さん。藤沢から世界にカルチャーを発信する、ブランド立ち上げ時に掲げたその想いはさらに広がっていきます。

  • 高い目標でも実現のために今何ができるかを考え1つずつ達成していくことが大切と小柳さん

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