茅ヶ崎の“浜”を捉えた写真展が、東京・銀座で開催!

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茅ヶ崎在住のフリーランスの写真家、大門美奈さんの写真展が、10月18日(木)から東京の「キヤノンギャラリー銀座」で開催されます。「大門美奈 写真展『浜』」と題された本展は、東京を皮切りに、大阪、名古屋と全国3都市を巡回します。

カメラのファインダーを通して捉えた、茅ヶ崎の“浜”

「大門美奈 写真展『浜』」は、自身が2014年茅ヶ崎市に転居してから取り組みはじめたシリーズ。茅ヶ崎の浜に集う人々とのやりとりから見えてきた、浜という場所が持つ特異性や、浜を中心に生きてきた人々から教えられた、潮の流れ、風の動きなどが生み出す浜の様々な風景と、浜の人々を、住まう人間ならではの目線で写し出した作品です。今回は自身初の巡回展。約4年間撮りためた写真から厳選した、約35点を美しいモノクロプリントでご紹介します。展示空間にあわせてダイナミックに引き伸ばしたプリントも展示。浜という場が持つ人と人を結びつける力を体感できる場となることでしょう。

また、会場では展示にあわせて写真集『浜』(赤々舎)を販売します(予定価格3,800円(税別)/A4変形サイズ/上製本)。写真展に展示する作品に約15点を加え、よりストーリーを感じられる構成となりま す。

ステートメント『浜』

浜で名前を持つ者は少ない。
度々顔を合わせて話をしていても名前を知らない。

私が「サミー」と呼ぶ漁師がいる。
年の離れた友人から「サミー・デイビスJr.みたいでしょ」
と紹介されたので、それ以来彼はサミーである。

浜で過ごしていると、名前など無くても、
自分が何者であるのかも話す必要など無いように思えてくる。

4年前、茅ヶ崎の海辺近くに移り住んだ。
茅ヶ崎の海というと湘南の華やかなイメージが浮かぶかもしれないが、
私が住むのは黒い砂浜、荒っぽい相州弁の飛び交う漁村のようなところである。

海から受ける恩恵は大きい。
魚が新鮮だ、景色が良い、といったことだけでなく
海がそこにあるというだけで生活自体が変わるのだ。

朝、浜へ行く。浜へ行くと必ず知っている誰かに会う。
会って二言三言、言葉を交わす。
「明日は波が良さそうだ」とか「週末に大会があるから見においで」とか。

浜に行けば、誰かがいる。
誰かと会う約束をしているわけではないが、
皆、浜に導かれるようにしてやってくる。

ここで暮らす人は、皆それぞれの「浜」を持つ。
幼い頃「またあとで」と手を振るだけで、またいつもの公園で会えたように
身体的に誰かと繋がっていることのできる場が浜なのだ。

この浜の日常を、残しておきたい。
記憶をただ積み上げるように、でもかけがえのない日常を撮ることが、
この浜や、浜で出会った人々へのほんの少しの恩返しだと思っている。

写真家・大門美奈さんとは。

大門さんは横浜市出身、茅ヶ崎市在住。10代の頃、画家・綾城圭三氏に師事し、その後デッサン、水彩画、彫像、写真、色彩学など美術全般に関する基礎を習得。リコーフォトギャラリーRING CUBEでの公募展をきっかけに、2011年より写真家として活動をはじめました。2012年に第1回キヤノンフォトグラファーズセッションファイナリストに選出され、作品制作により深く取り組むことになります。2013年無印良品八王子店にて店舗全面を利用した展示や、無印良品の商品と写真のコラボレーションを開催したほか、2013年からは代官山のアパレルブランド“GARDÉ COLLECTIVE”と写真を生地に使用した「GARDÉ COLLECTIVE ×大門美奈」のコラボレーションシリーズのコレクションが展開しており、好評を博しています。

2017年にはInternational Photography AwardsにてHonorable Mentionに選出。主な写真展に「Portugal」(リコーフォトギャラリーRING CUBE/2011)、「本日の箱庭展 -The Miniature Garden-」(72 Gallery/2013)、「The Collection」(ano ano galerie/2016)、写真集に「Al-Andalus」(桜花出版/2014)など。作家活動のほか、カメラメーカーとのタイアップイベントなども積極的に行っています。

普段私たちが何気なく見ている湘南・茅ヶ崎の海辺。湘南から離れた都会の中で、大門さんの目を通した写真からは、一体何が見えるのでしょうか。

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