湘南・鎌倉からいじめ撲滅! テニスと空手を通じて、自ら考え自立した子どもを育成する 「特定非営利活動法人 アンチいじめ蝶間アカデミー」。

近年、深刻化するいじめ問題。平成23年度の文部科学省の調査では25年ぶりに200人を超え、いじめ認知は70,000人に上ります。そんな中、スポーツを通じて「自立心」を育む子どもたちを育成しようと、テニスや空手のスペシャリストが立ち上がりました。

今回は、子どもたちのいじめからの解放と社会的自立を目指す「特定非営利活動法人 アンチいじめ蝶間アカデミー」の取り組みについてご紹介します。

礼に始まり、礼に終わるトレーニング。心身鍛錬や護身効果だけではない、空手の魅力。

おじゃましたのは、横浜国大付属鎌倉小学校で開催された『平成28年度第3回アンチいじめ蝶間アカデミー(以下、ABCA)講習会』。小学生の親子11組24名が参加し、「コミュニケーション」「空手」「テニス」の3つのプログラムを受講します。

開会式とオリエンテーションが終わると、コミュニケーショントレーニングで表情作り、返事、そして挨拶の仕方のレクチャーへ。最初は戸惑いながらも、二人組で練習を繰り返し、大きな声での挨拶ときれいなお辞儀を短時間で習得しました。

  • ▲ 人と人とのコミュニケーションを潤滑にするトレーニングを行うコミュニケーショントレーナー・網代隆子さん

  • ▲ 挨拶、表情作りなど、瞬時に上達する子どもたち

横浜国大空手部監督の甲畑信二七段(1級指導員)による空手講習が始まると、ニコニコ顔の子どもたちがきりりと引き締まった表情に一変。「礼に始まり、礼に終わる空手」で行うのは、背筋を伸ばしての正座と、相手の目を見ながらの心を込めたお辞儀。相手を思いやる心を育みます。

  • ▲ 甲畑七段による空手講習「礼と基礎」。子どもたちの真剣なまなざしが新鮮でした

体育館の端から端までを使ってサイドステップやスキップするウォーミングアップから始まり、突きや蹴りの練習へ。普段なかなか見られない子どもたちの真剣な眼差しに、保護者の皆さんは驚いていました。周囲と息を合わせた動作や声出しから、自然と生まれる一体感。自己の鍛錬と同時に他を大切にする気持ちを学びます。

家庭や学校などで、パンチやキックは「ダメ!」と抑制されて過ごす子どもたち。普段はできないことをスポーツとして真剣に取り組める爽快感を体いっぱいに感じながら、礼儀や強い意志、そして相手を思いやる心を培います。お友達が突く様子にも興味津々で、その眼差しには優しさが芽生えているようでした。

  • ▲ まずは突きの練習から。みんなでテンポや声を揃えて「ヤー!!」

  • ▲ 二人一組になって行う蹴りの練習。徐々に息の合った、力強い蹴りが見られました

  • ▲ ミットを使った突きの練習。中央の列の子どもは、甲畑七段のお腹を突きます

  • ▲ 動きながらの実戦練習へ。子どもたちは勢い良く脚を振り上げます

ドイツ発祥のトレーニング方式を取り入れ、脳に働きかけるテニス講習。

空手後のおやつタイムを堪能したあとは、横浜国大名誉教授、ABCA理事長である蝶間林利男先生のテニス講習へ。

テニスの国別対抗戦であるデビスカップの日本代表チームトレーナーを務めた蝶間林先生が行うのは、「コーディネーショントレーニング」。5つの能力(定位、判別、反応、バランス、リズミング)に分類され、運動神経を飛躍的に高めることができます。

運動神経の発達を促すだけでなく、学習やコミュニケーションに関連する能力も育てるという、まさに目からウロコのトレーニング方法です。

  • ▲横浜国大名誉教授・ABCA理事長 蝶間林利男先生によるテニス講習

  • ▲ ボールゴールに狙いを定め、自分でボールを打つユニークな練習

  • ▲「1、2!」と声を出しながらのフォアハンドストロークの練習

ボールをつく、表裏や非利き手でつく、床にバウンドさせるなどのトレーニングから始まり、ボールをゴールに向かって打つ練習、そして球出しからのフォアハンドストロークの練習へと移ります。練習内容が短時間で発展的に切り替わるので、子どもたちは飽きることなく、遊び感覚で上達していきます。

7歳以下とそれ以上のグループに分かれ、蝶間林先生によるテニス最新理論に基づいた効率的かつ発展的な練習が行われます。止まって打つグランドストロークの練習の後は、前後左右に動きながら打つ2本から4本打ちへ。運動量豊富な練習の中、中にはスライディングやダイビングヒットをする子も。

  • ▲ 高学年のお兄さんによるデモンストレーション。みんな興味津々

笑顔が溢れ、笑い声が響く体育館。指導者やスタッフ、そして保護者からのあたたかい励ましと声援を受け、子どもたちはアットホームな雰囲気でのびのびとスキルアップしていきます。

「やる気」を引き出し、好奇心旺盛にすることによって成果を上げるアンチいじめ蝶間林アカデミー。「スキルアップは“そのものを好きになり、やる気が出て、結果が良くなる”というループで、脳内の記憶にとどめられるのです。」と蝶間林先生は言います。

  • ▲ フラットリングを用いて、子どもたちが安全に順番を待てるよう配慮

  • ▲ 子どもや初心者の上達に役立つプログラム「Play and stay」 のボールを使用

講習の前後には鶴岡八幡宮や小町通りへ。親子で楽しむ鎌倉散策。

  • ▲ 武家の都「鎌倉」のシンボル的な存在、鶴岡八幡宮

  • ▲ 鶴岡八幡宮の入口に建てられている三の鳥居

  • ▲ 鶴岡八幡宮の参道「段葛(だんかずら)」

会場である横浜国大付属鎌倉小学校は、連日多くの観光客で賑わう鶴岡八幡宮の隣に立地しています。講習の前後には、四季折々の自然や歴史的遺産、小町通りなど、鎌倉散策が楽しめます。空手・テニス講習に鎌倉散策と、親子時間を彩る有意義な一日となるでしょう。

豊かな自然と歴史的遺産を誇る湘南・鎌倉で、いじめない、いじめられない、いじめを見過ごさない自立した子どもを育てる「特定非営利活動法人 アンチいじめ蝶間アカデミー」。空手とテニスで身体と心を鍛え、親子で成長・絆を深める上質な時間を過ごしませんか。

  • ▲自立心や相手を思いやる心を育み、自然と打ち解ける同世代の子どもたち

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