江ノ島に沈む太陽、そしてトワイライトも。「七里ガ浜緑地」で見る夕景。
ひやりとした朝夕の空気に、ほのかな温かさを感じる季節となりました。綺麗な夕日が見られるスポットを紹介する「湘南夕景」シリーズ、今回は鎌倉・七里ヶ浜からお届けいたします。
国内外からとても多くの人々が訪れる湘南屈指の人気スポット・鎌倉高校前駅。そこから少し上っていったところに、綺麗なサンセットが見られる、ひっそりとしたビューポイントがありました。
鎌倉と藤沢を結ぶ湘南のアイコン・江ノ電。すぐそばに海を眺める国道134号線沿い、緑色の4両編成がゆっくりと進んでいくその様は、湘南らしさを連想させるシーンのひとつです。
中でも、鎌倉高校前駅は湘南エリア屈指の人気を誇ります。バスケットボールに青春を捧げる高校生を主人公とした某少年漫画の舞台となったこの地には、日本全国のみならず、海外からも多くの人々がやってきます。ときにはタキシード、ウェディングドレスを身にまとい、記念撮影する人々も……
そんな人々を横目に、今回は駅からすぐ近くの坂を上っていきます。
車、バイクで行ってしまえばすぐですが、歩いて上るとなると意外に時間が掛かります。夕陽を眺めに行くなら、日没の30分ぐらい前には駅を出発するようにしましょう。
ひたすら道なりに進み、最初の十字路を右折。家々の間を抜けると、広々とした湘南の海を眼下に望むことができます。
閑静な住宅街を抜けた先には、江ノ島に沈み行く夕陽が。
どこかで見たことのあるような角度で、江ノ島と夕陽を望めるビューポイント。それが「(仮称)七里ガ浜緑地」です。眼前に遮るものがなく、少し見下ろすような形で江ノ島を見られるスポットは意外に少なく、一見の価値アリです。
「七里ヶ浜」というと、一般的なイメージでは七里ヶ浜高校や江ノ電の七里ヶ浜駅がある周辺を指します。しかし戦前の「七里ヶ浜駅」は、この七里ガ浜緑地の下にある「峰ヶ原信号場」の辺りにあったそう(現在の七里ヶ浜駅は「行合駅」という名前でした)。
ちなみに両駅間は歩ける距離なので、七里ヶ浜の海辺で遊んだ後は七里ガ浜緑地までプチハイキング……というプランもいいでしょう。あるいは、七里ヶ浜の裏山ハイキングコースからそのまま向かうのもアリかもしれません。その際は「七里ガ浜入口」が最寄りとなっています。
▲「七里ガ浜緑地」は、あくまで(仮称)とのこと
▲ 夕陽と江ノ島を捉えるには最高のロケーション
七里ガ浜緑地だけじゃない。帰り道にも…?
往路が上り道なら、復路は当然下り道。そして、この下り道でも素敵な風景が見られます。この感動を大きくするために、行きの上り道はなるべく振り返らずに進みたいところですね。
取材時は秋から冬の狭間ごろ。山の表面でススキが力強く背伸びして、その身をオレンジ色に染めていました。季節の移ろいを感じられるポイントのひとつかもしれません。
電車に乗るのは気分次第で。ゆっくり暮れていく日を眺めるのもオススメ。
▲ 踏切待ちの車と自動車の構図は特に有名。“湘南といえばこれ!”と挙げる方も多いです
坂を下り切った先では、江ノ電の踏み切りと国道134号線がお出迎え。日が沈み切ってから下ってくれば、ちょうどトワイライトの頃合いに着くかも。時間に余裕があれば、駅の近くでゆっくりと海を眺めていくのもオススメです。
日没時はもちろん、その後も趣深さを感じさせる七里ガ浜緑地の夕暮れ。とっておきの場所をどう楽しむかは、みなさま次第です。
(仮称)七里ガ浜緑地
神奈川県鎌倉市七里ガ浜2丁目
日没をご覧になる場合、江ノ電「鎌倉高校前駅」を日没30分前ごろに出発するのがオススメです。
※周辺は住宅地となっています。お住まいの方々に迷惑となる行為はご遠慮ください。
※近隣に駐車場はありません。長時間の停車はお控えください。
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ライター情報
akira suematsu
湘南生まれ湘南育ちの純・湘南ボーイ。そのわりにサーフィンは未経験だが、鵠沼の海が世界で2番目に落ち着く場所である。まだ見ぬ湘南の魅力、そして多様なライフスタイルのあり方を求めて、ペンとカメラを両手に行動範囲を拡大中。
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