漁師町の民家風喫茶店「腰越珈琲」で、地元の古き良き空気に溶け込んでみよう。

多くの観光客でにぎわう湘南・江ノ島。そこを海沿いに東に向かうと昔ながらの腰越漁港にたどり着きます。今回紹介する「腰越珈琲」はそんな海沿いから、内陸に徒歩30秒。漁師町にとけ込むくつろぎの喫茶店です。

元は大学のヨット部が合宿所として使用していた物件。とはいえ、その外観は一見、民家のようで、細い路地の奥にひっそりとたたずんでいます。

海外で生活したからこそ気がついた、古き良き日本のくらし。

オーナーの米田さんは住宅メーカー・IT機器メーカーで勤務した後、サイパンに移住。そこで飲食業に約7年間も携わり、帰国後の2015年4月にお店をオープン。東京や大阪などの物件を巡り、最終的にここでお店を出すことを決意。それは物件自体の間取りや雰囲気が気に入ったからだといいます。

「この物件を見たときに、お店のイメージがすぐに湧きました。それに海外に長く暮らしていたので、日本ならではの良さ、そして自分が生まれ育ったころの日本を感じられる場所でもあったんです」と米田さん。漁港や江ノ電も、その想いを後押ししたようです。

和室を活用したどこかノスタルジックな店内は、このお店の最大の特徴といえるでしょう。だから店名も敢えて漢字で表記しているそうです。

居心地の良さ優先。なんとホットコーヒーとアイスティーはおかわり自由。

店内はメインの喫茶スペースに、3畳と6畳の和室、さらにフローリングの4畳のスペースおよび喫煙室と外観のイメージを覆す、意外にも広々とした間取り。

おすすめは、もちろんハンドドリップで丁寧に淹れられるホットコーヒーで、なんとおかわり自由。しかも常時2〜4種類のコーヒー豆が用意され、おかわりに は1杯目とは違う豆から選んでくれます。

アイスティーもおかわり可能だそうで、それはひとえに「のんびり、ゆっくりしてほしいから」という米田さんの気持ちによるものです。また、ふんわりさくさくのワッフルや、手間ひまを惜しまず作られるカレーなども用意。

座り心地よいソファやチェアでのんびり。

ここの居心地の良さをさらにアップさせているのが、オーナー自らが吟味したソファやチェア。開店資金の多くをそれらにつぎ込んだそうです。「お客さまがウトウトしていたり、くつろいでいたりする姿を見るととても嬉しくなりますね」。

お店を訪れたらチェックして欲しいのが、店内に置かれた湘南エリアをテーマにした風景画。これは藤沢在住の画家、北英明さんの手によるものです。オーナーの米田さんが偶然出会って惚れ込み、夕陽の腰越駅にとまる江ノ電の風景画は、書いてもらったそうです。その惚れ込んだレトロでかつ手書きの繊細なタッチに、きっと心惹かれることでしょう。お店では、ポストカードとして販売されています。

古き良き湘南の雰囲気に、味わい深いコーヒーとともに浸ってみてはいかがでしょうか。

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