海辺の“記念日レストラン”。湘南・七里ヶ浜のフランス料理店「BastideS」。
湘南の海を見渡すロケーションで、地産食材をベースとした南フランス風の料理を振る舞う「BastideS(バスティーズ)」。すぐ下を江ノ電が走るレストランには、満点のムードを味わえる絶好のロケーションでのひとときを求めて各地からお客様がやってきます。
天気のいい温暖な日には波の音がBGMになり、空気が澄んだ日の夕方には茜色に染まる水平線の向こうに大島などが見えるという贅沢な環境。ラグジュアリーな空間で素敵なひとときを過ごそうと、デートにやってきたカップルや記念日を迎えたご夫婦も多く来店するそうです。
江ノ電・鎌倉高校前駅から腰越方面へと少し歩いていったところにある「BastideS」。シンプルで親しみやすく、スタッフ全員がひとつのチームとして理想のレストランを築いていきたい……という想いや、代表の杉本さんのイニシャル、「海の前」を意味するフランス語の“Sur la mer”という言葉、そして複数形の“S”を加えて名付けられました。
オリーブオイルやハーブをアクセントとして、海産物が盛んに用いられるのも南仏・プロヴァンス料理の特徴。このレストランのメニューには、湘南の魚介類はもちろん、鎌倉野菜や周辺地域の畜産物が使用されています。
また、バターやクリームなどを極力使用していないので、スッキリとした味わいが楽しめるのも特色のひとつ。この日いただいた「オマール、帆立、ムール貝のブイヤベース風リゾット コートダジュールの想い出」もそのテイストをたっぷりと口の中に広げてくれる一品で、ワインと一緒に楽しむことで更なる味の奥行きが感じられる仕上がりとなっています。
ちなみに、こちらのリゾットはコースメニュー「Etoile(エトワール、フランス語で「星」)」のひとつ。国内外のフレンチレストランで経験を積んだシェフ陣が振る舞う品々を、どうぞゆっくりとご堪能ください。
▲「ブイヤベースのリゾット」
▲ シニアソムリエを務める「BastideS」代表・杉本万尋さん
「BastideS」の代表を務める杉本万尋さん。出身は東京ですが、20代の頃は毎週湘南に通ってサーフィンを楽しんでいたといいます。「波があってもなくても、海が好きなんです。その頃から湘南に住みたいなとも思っていました」。
もともとバーテンダーだった杉本さんは、シングルモルト(スコッチ・ウィスキー)についての知識を深めていた中でワインの奥深さに感銘を受け、25歳のときにフランスへと一人旅に出発。1ヶ月間でフランス各地のワイナリーなどを見て回り、帰国後にフランス料理を学ぼうと決意しました。
その後、ミシュランガイドの星付きレストランなど、数々のレストランで副支配人などを歴任し、日本ソムリエ協会認定シニアソムリエにも選ばれた杉本さん。さまざまな経験を経て、今日の「BastideS」へと至っています。
「誕生日、記念日のお客様は毎日のようにいらっしゃいますね。中にはご入籍を済ませた後にいらっしゃる方や、婚礼のパーティーで当店を選んでくださる方もいらっしゃいます。まるで“記念日レストラン”ですね(笑)」
“海辺でレストランを開く”という、かねてからの憧れを湘南で実現させた杉本さん。彼のレストランは今日もきっと、誰かにとって特別な一日の舞台となっているでしょう。
BastideS(バスティーズ)
ウェブサイト: http://bastides-kamakura.jp/
Facebook: @labastidesurlamer
Instagram: @bastides_kamakura
ライター情報
akira suematsu
湘南生まれ湘南育ちの純・湘南ボーイ。そのわりにサーフィンは未経験だが、鵠沼の海が世界で2番目に落ち着く場所である。まだ見ぬ湘南の魅力、そして多様なライフスタイルのあり方を求めて、ペンとカメラを両手に行動範囲を拡大中。
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