SNSでつながる、海のゴミ拾い100kgチャレンジ

世界規模で問題視されている、海洋プラスチックごみ。ゴミを減らすための様々な活動が行われるようになってきていますが、日本の海岸や漁港を見ると、まだまだたくさんのゴミが落ちているのが実態です。さらに海岸や漁港のゴミは、こんなところにも影響をもたらしています。

今、全国の「釣り場」が1つ、また1つと減っていることをご存知でしょうか?

大きな理由の1つに、一部の釣り人や観光客のマナーの悪さが挙げられているのです。漁港にゴミを捨てたり、漁師の方たちのジャマをしたり。その結果、釣り禁止エリアがどんどん拡大されています。

自然に遊ばせてもらっているという大事なことを忘れてはいけない

この状況をなんとかしようと立ち上がったのが「自然に遊ばせてもらっている」という自然への敬意を理念に掲げたアウトドア情報メディアサイト「Play in nature」のみなさん。今回は代表の内山さんにお話を伺いしました。

海や山といった自然での遊びが大好きという内山さん。湘南に住み、波があればサーフィンをし、波がなければSUPフィッシングに毎週のように出かけているそうです。

「釣りゴミ拾い100kgチャレンジ」を立ち上げる

いつものようにSUPフィッシングに出かけようとした時のことです。駐車場に入るなり、目に飛び込んできた看板。そこには、これまで見たことがなかった「釣り禁止」の文字がありました。原因は「ゴミ問題」「漁師さんとのトラブル」だったそうです。よく行っていた場所が釣り禁止になってしまった経験を受けて、この状況をどうにか打破したい、と思うようになりました。

とはいえ、自分一人でゴミを拾い続けても限界があります。そこで思いついたのがSNSとメディアの活用です。これまでにも釣りを中心としたアウトドア情報を発信してきたメディアサイト「Play in nature」とSNSを活用すれば、100kgのゴミだって拾うことができるのではないか?と考え「釣りゴミ拾い100kgチャレンジ」の企画をスタートさせました。

じわじわと広がりつつある釣り人のゴミ拾い文化

『釣りゴミ拾い100kgチャレンジ』という取り組みは、釣りゴミを拾い、その写真とだいたいの重さを”# 釣りゴミ100キロ”というハッシュタグをつけてInstagramに投稿。すると、投稿されたゴミの写真とこれまで拾われたゴミの総重量が「Play in nature」の特集ページにアップされます。そして目標の100kgを達成した時、ゴミ拾いをされた方にプレゼントが贈呈されるという取り組みです。

最初はこの取り組みが広がっていけばという想いで、自らプレゼント賞品を用意しようと考えていたのですが、この企画に賛同し、協賛賞品を提供したいという企業が現れ始め、今では複数の協賛企業が集まり、ゴミの総重量も順調に増えています。

100kgはゴールではない

まずは全国の釣り人皆で、同じ方向を向くことが大事だと思い、この取り組みへの想いと「100kg」という目標を掲げました。でも「100kg」がゴールではありません。本当のゴールは全国の釣り人の意識を変え、海岸や漁港からゴミをなくすこと。そして釣り人だけに限らず、海に訪れるすべての人の意識を変えることです。これからも本当の目標を達成するべく、この取り組みを広げる活動は続いていきます。

「釣り人がちょっと意識を変えるだけで、漁師の方々、釣りゴミのもととなる釣具メーカー、そして釣り人や観光客、この三方良しの状況が生まるのです。」そう語る内山さん。

ちなみにSHONAN gardenも協賛商品を提供させていただきました。湘南に釣りに出かけた際には是非、拾ったゴミの写真と重さ「#釣りゴミ100キロ」というハッシュタグをつけて、インスタグラムに投稿してみてください。

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