厳選された素材で作られる、シンプルで味わい深い焼き菓子。「okashi nikaido(オカシ ニカイドー)」

鶴岡八幡宮の東側になる二階堂は、落ち着きある住宅地にまぎれるようにちらほらとお店が点在、鎌倉宮や荏柄天神神社などの名所もあって、通好みの観光客が歩いているエリアです。

そんな二階堂に2020年6月オープンしたのが、okashi nikaido(オカシ ニカイドー)」という焼き菓子のお店。こちらは、研ぎ澄まされた美的センスでセレクトされた古道具などを扱い高い支持を得ていたアンティーク店(2019年北海道に移転)の跡地になります。「次は何になるのか?」と地元民ならずとも気になっていた方も多いと思いますが、「甘い匂いがしていて、気になって入ってきました!」という学校帰りらしき女子高生の姿が見られるなど、早くも地元民に受け入れられている様子です

今回はokashi nikaido」店主の武山加奈子さんにお話を伺いました。

潔いまでに、シンプル

okashi nikaidoの最大の特徴は、お店の内装、パッケージ、ショップカード、ホームページのデザインにいたるまで、潔いまでシンプルであること。保存料など余計な添加物は使わないようにしているという、武山さんの手がけるお菓子にも通じる雰囲気があります。

看板などは設置されず、店名の書かれた紙が出入り口ドアのガラスにはられているのみ。
店内には、お菓子の什器以外にほとんど物は置かれず、私物だったという椅子と、愛読書からお店にあいそうなものを選んだという文庫本が数冊置かれているぐらいです。

こちらは、以前はヨーロッパのアトリエを思わせるような雰囲気の空間でした。okashi nikaidoでは、床や扉など一部は残しながらも、全体的に白く塗り直され、窓枠や什器をナチュラルな色合いのものにすることで、シンプルながらも明るく開放的な空間に変わりました。

厳選された素材で、ひとつひとつ丁寧に

こちらでは、看板商品であるクッキーをはじめ、パウンドケーキ、シリアル、マフィンなどの焼き菓子が作られています。季節によって梅やルバーブなどを使った限定商品やチョコレート菓子などが追加されるので、訪れる時期によっての楽しみもありそうです。

素材には、発酵バター、全粒粉、甜菜糖(てんさいとう)などを使用。保存料を使わず、オーガニックな材料を選んでいるそうで、余計なものが味を邪魔しない、素材そのものがしっかりと感じられるお菓子となっています。

特に自然食志向にこだわっているわけではないという武山さんですが、美味しいものを作ろうと材料を吟味していくと、自ずと良質で安全なものにいきつくそうです。

  • われやすいメレンゲや賞味期限が早いマフィン以外は、ホームページから購入することも可能

  • ドリンクメニューもあり、店頭テラスに置かれた椅子で飲み物と一緒にお菓子を食べることもできます

お菓子は手作りが当たり前だった

武山さんのお家では、お菓子は当たり前のようにお母様の手作りだったとのこと。その影響もあって、お菓子作りが好きになった武山さんは高校卒業後に製菓学校へと通うことに。

その後、小町通りにあるカレー・お菓子・雑貨を扱う人気カフェ「オクシモロン・コマチ」の菓子職人に採用されたのをきっかけに鎌倉へと移住。のちに御成町に「オクシモロン・オナリ」ができてからはそちらに移り、お菓子作りを続けていきます。

オクシモロンには4年ほど勤務。仕事を通じて、食に対する向き合い方や誠実な姿勢を学んだそうです。

幼少期から親しんだ鎌倉で

その後、別の世界も経験してみたいと、オクシモロン・コマチの階下にあるアクセサリーショップ「gram(グラム)」に3年ほど勤務。鎌倉のお店らしく感度の高い方々と働けたことはとても刺激になったそう。

兼ねてからいつかはお菓子屋さん、それもできるかぎり自分一人だけでこなせるようなお店をやってみたいと考えていた武山さんは、gramで働く日々を通じて、その想いがさらに強まっていったそうです。

独立する構想が一気に現実化したのは、2019年のこと。良い物件と出会えればお店をはじめようと、鎌倉エリアの東側・西側問わず物件を何件も見ていた中でようやくぴんときたのが、今のお店となる二階堂の物件でした。

「にぎやかな場所よりも少し落ち着いたところで、地域に親しまれるお店にしたかった」との想いから、二階堂の街並みがしっくりくると感じられたそうです。

  • 店舗設計は「gram(グラム)」のオーナーさんがサポート

  • 鎌倉宮へと向かうお宮通り沿いにお店があります

自分のお店をやるなら、どうしても鎌倉でやりたかったという武山さん。
鎌倉には、古都好きのお母様に連れられてきたこともあり、幼少期から親しみがあったそうです。高校は鵠沼、一時期は茅ヶ崎に住んでいたため、学生時代にも鎌倉には通い続けていたとのこと。

「鎌倉には、食に関する関心や知識が深い方が多い。まずはしっかりと地元の方々に受け入れられる店にしていきたいですね」

鎌倉の新たな定番を予感させる、これからがいっそう楽しみなお店です。

  • 日によって、お母様(左)が接客を手伝うことも。右は店主の武山さん。

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