【あの路地を曲がれば。〜雑誌編集者の鵠沼ライフ〜】

身体にやさしい食の選択〜湘南にはオーガニックなお店がたくさん! 〜

実りの秋がやってきました。湘南には素敵なレストランがたくさんあるので、美味しいお店を探すには事欠きませんが、最近は本当に美味しい「食材」との出会いに、自分の関心が高まってきました。今回は「食」について、最近の思いを綴りたいと思います。

東京の出版社に勤めていた時代、それはそれはひどい食生活でした。多忙期は会社に寝泊まりしていたので、三食コンビニ飯は日常。眠気を打破するドリンク剤を飲んだり、チェーン店で15分で夕食を済ませることもあれば、「打ち合わせ飲み」との外食もしょっちゅう。自炊して家で食事することは年に数える程度でした。

  • 自然の恵みを間近に感じられる豊かな里山の暮らし

会社勤めを辞め、フリーランスとなり『Stuben Magazine』を制作するようになると、これまで以上に、一年を通して北海道や東北、長野、新潟など、雪国の人たちの“暮らし”にフォーカスするようになりました。自然の流れに逆らわず、四季折々自然の恵みとともに知恵を絞って暮らす。かつて日本では当たり前だった、里山の暮らしを深く知ると、現代的な自分の食生活を恥じ、本当の豊かさとはなんだろうかと考えるようになります。

同時期に、東日本大震災の影響もあり食の安全性が一層騒がれたり、父が癌で闘病生活を送っていたり、ナチュラリストの友人たちが大切なことをたくさん教えてくれたり。知れば知るほど、現代社会でごく普通にまかり通っている食生活に恐怖を覚えました。いつのまにか私もすっかり、食の安全にはうるさい部類の人間となりました。

  • キッチンと洗濯場から、日常使いの代表選手たち

外食を減らす、惣菜やお弁当は買わない、化学肥料や添加物の入ったものは極力選ばない、野菜・果物・お米はできるだけ無農薬、卵は平飼い、肉は産地や飼育方法を確認する、牛乳や白砂糖は摂らない、自動販売機で飲み物は買わない、などなど、最低限ですが自分の中で気をつけていること。

とはいえ、たまには焼肉も食べに行くし、スイーツだって好きだし、安いお酒を飲んで悪酔いすることだってあります。誰よりも健康に気をつけていた母方の祖母よりも、ジャンクフード大好きな父方の祖母の方が20年も長生きしたり、飛び交う食の安全にまつわる情報の信憑性も正直、わかりません。

あまりストイックになりすぎることなく、自分のできる範囲での選択を続けています。大切にしていることは、口にするもののルーツを知ること。この野菜は、どこでどんな方が、どんな方法で育てたんだろう? 遠く離れた外国で大量生産され、時間をかけてスーパーまで届く安くて綺麗なものよりも、少し高くても、近所の畑で若い有機農家が一生懸命育てた形の悪い野菜を選びます。

こんな風に物を選ぶようになったら、自然と、食だけでなく、衣類や日用品、洗剤、コスメ、食器やキッチンツール、インテリアや家の材質に至るまで、できるだけ自然由来のもの、国産で作り手の思いが伝わるもの、環境に負荷の少ないものを選択するようになりました。(車はクリーンディーゼル、電力は自然エネルギーに切り替え!)

  • 農家のおばあちゃんの声が聞こえてきそうなNa Harvestさんのお野菜

最近のオーガニックブームの流れもあって、湘南には安心、安全な食材や日用品が手に入るお店も増えています。鵠沼、藤沢、辻堂あたりの皆さんにとっては、お馴染みかもしれませんが、私が通うお店を簡単にご紹介します。

*Bio c’ Bon(ビオセボン) 藤沢:小田急2F
https://www.bio-c-bon.jp/emplacement/
今年の春に藤沢に上陸したパリ発のオーガニックスーパー。生鮮食品だけでなく、ワインやデリ、日用品なども豊富。比較的買いやすい価格設定が嬉しい。

*自然食品こだわりや 藤沢:さいか屋地下1F
https://www.kodawariichiba.com
ビオセボンができるまではこちらによく通っていました。調味料や野菜の品揃えがピカイチ。お隣の調味料専門店も珍しい香辛料などが揃いオススメ。

*Na Harvest 片瀬
https://b-m.facebook.com/na.harvest55/
我が家の出張販売でお世話になっているハーベストさん。北信州から無農薬野菜やお米を直接仕入れています。週末中心に、片瀬のタイニーストア他、湘南の各地で出張販売を開催。

*KAMOSU 本鵠沼
https://www.kamosu-life.com
身体にやさしい食と暮らしにまつわる、提案の場。作り手の想いをきちんと仲介してくれるので、ここで買うものは間違いない!と思える貴重なお店。ワークショップも多数開催。

*ecomo 羽鳥
https://www.ecomo-lohas.com
自然素材の家作りから、ショップ、レストラン、ベーカリーと身体と地球にやさしいものが揃う場所。オーガニックコスメも充実。ここのベーカリーは湘南で一番好き。もちもちの「全粒粉食パン」にやみつきです。

*オーガニックマーケットよこい 手広
http://www.4513.jp
所狭しと自然食品や日用品がギッシリと並ぶこちら。化学調味料、保存料無添加のインスタント食品も便利。野菜を作った方のお名前が書いてあるのと、気取らないチラシが何気に好き。

*エコストア パパラギ 藤沢
https://ecostorepapalagi.com
プラスチックフリーを提唱するダイバーにより、今年オープン。まだ一度しか行けてないけど、オーガニックのハーブティー、ナッツ、ドライフルーツ、お米、洗剤などの「量り売り」が素晴らしい。

こんなにたくさん、有機食品や日用品を扱うお店が近くにあるなんて、恵まれていると思います。オンラインショップも便利ですが、過剰包装や運送によるCO2の排出、すぐに届く便利さの裏にある過酷な労働環境を思うと、できるだけ控えたいもの。

また「オーガニックは高いから現実的ではない」というのも、よくわかります。添加物たっぷり生活を続けて病気やアレルギーが増え、医療費にお金を使うことを考えたら、良い食材で健康を保つ方が結果的に安いのかもしれませんね。私も全てにこだわっていたら破産だな、とやりくりしていますが、有機食材を選ぶことは有機農家を応援することと思い、選択する人が増えれば、いずれ買いやすい価格になると願って続けています。

  • 我が家にてIOBランチ交流会を開催。ケータリングはフードロス問題に取り組む茅ヶ崎のランティミテ・ノマドさん

こうして普段から自然志向を意識していると、同じ志の方々と繋がるようになります。春からは、ドイツオーガニックビジネス研究所IOBのホームページ制作のお手伝い。流行りではなく、オーガニックの本質的価値の理解を深め、発信している皆さんからは学ぶことだらけです。

身体にやさしいものは自然環境にもやさしい。100%オーガニックは難しいし、自分の生活で矛盾もたくさんあります。けれども大好きな海や山で遊ばせてもらっている以上、「自分にとって良い」だけではない、モノが生まれる原産地や生産者、使い終わったモノのゆく末まで考えた物選びを心がけたいと思います!

※トップの写真は、千葉・南房総のお友達「白浜豆腐工房」の朝ごはん。在来種有機栽培の大豆を使用、生搾りで100%手作りのお豆腐は、とってもやさしく心と身体に染み渡るお味。今年、館山にお店をオープンしましたが台風15号直撃で大変な被害に遭いながらも奮闘されています。被災された皆様にお見舞いを申し上げるとともに、食べて応援!

あの路地を曲がれば。〜雑誌編集者の鵠沼ライフ〜

鵠沼の自然を感じながら暮らす編集者が、湘南での日々の発見や四季折々の姿を紹介します。

当コラムの執筆者、尾日向さんの発行しているスノーカルチャー誌
『Stuben Magazine』の公式ウェブサイトはこちら:http://stuben.upas.jp

ライター情報

尾日向 梨沙

尾日向 梨沙

編集者。東京都出身、藤沢市鵠沼在住。出版社勤務を経て、現在はフリーランスでウィンタースポーツを専門に取材、執筆。2015年に北海道ニセコの写真家とともにスノーカルチャー誌『Stuben Magazine』を発行。2019年より鵠沼の国登録有形文化財と周辺の緑を守る活動を開始。『松の杜くげぬま』管理人として様々なイベントを開催している
https://www.facebook.com/matsunomorikugenuma

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