【あの路地を曲がれば。〜雑誌編集者の鵠沼ライフ〜】

<第6回>梅仕事

梅の実が熟してくると、梅雨がやってくる6月。今年も梅雨に入る前から梅仕事をスタートしました。

庭には3本の梅の木があり、毎年モリモリと実をつけます。あまりの豊作のため、今年は梅収穫祭を企画して、ご近所さんや友人たちにお裾分けしました。

脚立によじ登らないとならないけれど、小さな子供でも簡単に手で取れるので、子供たちも大喜び。1本の木で軽く10kgは収穫したような気がします。

第1回目の収穫から、2週間ほど経ったころ、取りきれなかった梅が大量に落下していました。これはもったいない。傷がひどいものや、熟しているものを除いて、せっせと梅拾い。結局、今年は3回も梅収穫をしたのでした。

獲れたての梅、加工方法は色々あるけれど、私はとにかく簡単で美味しい、梅シロップを作ることにしています。

アク抜き&ヘタ取りは、すぐに手がけ、そのあとはとりあえず冷凍庫へ。梅は凍らせることによって繊維が壊れやすくなり、梅エキスが抽出されやすくなるそう。

年に一度の梅仕事は、あ!獲れごろだ!と突然始まることが多いので、梅の瓶を煮沸消毒していなかったり、氷砂糖を用意していなかったりで、「とりあえず冷凍」なら、時間があるときに、次の作業に入れて気楽なのです。

梅を氷砂糖に漬けて、毎日ゴロゴロ、梅の瓶を回します。だんだんと氷砂糖が溶けて、梅が浮いてくるのを観察するのも日々の小さな楽しみ。約10日ほどで梅シロップの完成です!

出来上がった梅シロップは、ソーダや水で割って梅ジュースに。夜のお気に入りは、タンカレー(ジン)×ウィルキンソン(炭酸水)×梅シロップの組み合わせ。ほんのり甘く、爽やかな梅の香りと、シュワっと感が夏にピッタリです。

さらにシロップを取り出した後の梅も活用します。昨年は梅ジャムを作りましたが、タネを取るのがなかなか大変だったので、今年は、きび砂糖を加えてコトコト煮て、甘露煮にしてみました。(とっても簡単!)

出来上がった甘露煮は冷蔵庫と、食べ切れない分は冷凍にして、ちょっとしたおやつに。シワシワの梅でも果肉はしっとり柔らかく、たまにあるシワが出なかったつるんとした梅さんは、食感がとっても良くて、なんとも上品なお味に。

何も手をかけずに、ただ庭に生えている梅の木。春のお花見から収穫体験、エキスから実までいただけるとは、本当に有難い自然の恵み。蒸し暑い梅雨から初夏に、夏バテ防止にもなる万能果実ですね。

思えば、祖母も親戚も、この季節になるとみんな梅仕事をしていました。実家にはちょっと開けるのも怖いような年代物の梅酒もあり、飲んでみたいような、みたくないような。そして私も、来年は自家製梅酒に挑戦かな〜なんて思っています。

あの路地を曲がれば。〜雑誌編集者の鵠沼ライフ〜

鵠沼の自然を感じながら暮らす編集者が、湘南での日々の発見や四季折々の姿を紹介します。

当コラムの執筆者、尾日向さんの発行しているスノーカルチャー誌
『Stuben Magazine』の公式ウェブサイトはこちら:http://stuben.upas.jp

ライター情報

尾日向 梨沙

尾日向 梨沙

編集者。東京都出身、藤沢市鵠沼在住。出版社勤務を経て、現在はフリーランスでウィンタースポーツを専門に取材、執筆。2015年に北海道ニセコの写真家とともにスノーカルチャー誌『Stuben Magazine』を発行。スキーと旅はライフワーク。海、山、森と自然に囲まれて過ごす時間が何よりも好き。

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