湘南ワークスタイル

湘南・鵠沼の地で技術力の高い会社を目指す「For The Local」。

近年はワークスタイルの変化が話題となっており、今まで当たり前とされていた仕事の形が急激な変化を遂げるようになりました。そして、今までは東京でしか成り立たなかった仕事を、東京以外の場所で行うスタイルも多く見られるようになりました。

そんな中、湘南の街にもオフィスを構える企業が次々と増えています。今回紹介する「For The Local株式会社」も鵠沼の閑静な住宅街に拠点を持つ会社です。システムエンジニアが集うこの会社が、湘南にオフィスを構える理由を伺いました。

「For the Local」は2013年に立ち上がったWebサービスの開発をメインに行う会社です。Webサイトを動かすためのシステムやアプリの開発など、Web関係の縁の下の力持ちのような仕事を手がけています。

「確かな技術力を元に高品質なサービスを提供できる会社を立ち上げようと思いました」と語るのは、代表の諸富さん。現在は平均年齢が30代の少数精鋭となるメンバーが在籍しています。

オフィスも一般の住宅をそのまま利用しており、「会社」という雰囲気をあまり感じさせない形になっています。主に作業スペースになっている空間は、住宅のリビングを使っており、落ち着いた空気を感じさせます。また、天気の良い日は屋上のテラスから富士山が見えることもあり、エンジニア達のちょっとした“休憩スポット”になっているそう。

なぜ、このような環境で会社を構えているのか。その理由を聞くと「湘南にオフィスを構えるのは、高品質なアウトプットを提供するためのベターな選択肢だからです」と諸富さん。

「自分はもともと鎌倉・七里ガ浜の出身なのですが、以前は都内の会社で働いていました。ただ、“自分の子どもを育てていく上で本当にいい場所はどこなのだろうか”と考えるうちに、かつて住んでいた湘南という場所に引っ越しをして仕事をしようと思いつきました。そうして会社を立ち上げてみると、東京以外で働きたいという同じ想いを持ったメンバーも集まってくるようになり、会社として拡大し続けることができたんです」

「よく湘南で会社をやっていると話すと、海沿いという立地もありリモートワークのイメージを持たれることもあるのですが、エンジニアの仕事にはチームワークも必要ですし、リモートワークはむしろ推奨していません。そして、自分たちはユルい会社ではなく、きちっとした技術トレンドで都内の会社と変わらないクオリティのアウトプットを提供できるチームだと考えています」

  • ▲ 「For The Local」代表の諸富さん(写真右)と社員

海沿いでサーフィンのイメージの強い湘南にあることから、のんびりした雰囲気だと思われがちですが、少なくともビジネスの世界では東京の会社と同等かそれ以上の成果を出さなくては生き残っていくことはできません。クオリティにこだわるからこそ、鵠沼の地にオフィスを構えるという理由もあるといいます。そして、ここ湘南に拠点を置く最大のメリットは、会社への通勤環境なのだそう。

「東京で働く上で仕事の弊害になるものが、通勤電車だと思っています。例えば湘南から東京へ通勤しようとすると、毎日2〜3時間を通勤に取られることになり、また移動中もストレスを抱えることになります。東京の会社の業務と費やす時間が同じで、通勤に要する時間が20〜30分になれば、自分自身にも余裕ができます。逆に必要とあれば東京へ打ち合わせに行くことができるので、そういった意味で湘南という立地がベターな選択肢になるわけです」(諸富さん)

都会で働く際にはどうしても縁が切れない“満員の通勤電車”。一説によれば、満員の通勤電車と戦闘機のパイロットが感じるストレスは同等だともいわれています。そんなストレスから解放された環境こそが、湘南で働くことの何よりのメリットなのかもしれません。

最後に、会社としての今後の目標を諸富さんに伺いました。

「今後会社を続けていく上で、我々の事業に共感してくれる若い人材が入ってきてほしいと考えています。今のメンバーはいい意味で仕事に落ち着きすぎているので、感度の高い若い人に来てもらうことで、内部でも活発に議論できるような環境を作っていきたいと考えています。あとはきちっとビジネスとして成り立つお話であれば、東京だけでなく湘南や他の地域の方々ともお仕事をしてみたいとは思っています」

「東京以外に拠点を置く」という、時代に合わせた新しい働き方が今後増えていくと予測されています。そのような時流の中で、時代に合わせた湘南らしいワークスタイルが生まれていくのではないか……「For The Local」はそんな新しい時代の働き方を感じさせる会社でした。

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