【湘南談義録 -SHONAN casual minutes-】

「どことでも組んで盛り上がることをしよう」対談:「rhythm tribe」x「anos coffee」(後編)

湘南・平塚に新しくオープンする「rhythm tribe(リズム・トライブ)」。代表・矢嶋宏隆さんのホームタウンからオシャレを発信し続けてきた12年に区切りをつけ、装い新たに“独立”することになりました。

そんな「rhythm tribe」にコーヒーを提供することとなった「anos coffee(アノス・コーヒー)」。同じく平塚出身のオーナー・佐野計さんがオープンしたカフェも、あらゆるオシャレカルチャーを発信しています。

対談の後半では「平塚を盛り上げたい」という共通のアイディアにそれぞれが寄せる想い、そしてその先に見据えるものにフォーカスを当てていきます。

  • ▲「rhythm tribe」代表・矢嶋宏隆さん

今井:
ちなみに、「Numlok」にとって「anos coffee」は異業種じゃないですか。それなのにコラボまでの判断はすごく早かったですよね。

矢嶋:
前々からお客さんが教えてくれたりしたので気にはなってたんですけど、打ち合わせ終わりでお店を覗いてみたら雰囲気がすごくよかったんですよね。(決め手になったのは)そういう純粋な気持ちの部分かなぁ。こういう感情は誰に対してでも起こるわけじゃないですし。

佐野:
平塚って内気な人が多いというか、新しいものにあまり飛びつかない人が多いような気がしていたので、せっかく平塚でお店を開くならこっちから発信していけるようなお店にしたかったんですよ。その想いだけでやってたので、お店の動かし方みたいなものをよく知らなかったんですよね。「SNSってなに?」みたいな人間だったので(笑)

  • ▲「anos coffee」オーナー・佐野計さん

佐野:
スタッフで働いてくれている子が「Instagramやらないんですか?」って言ってくれたので始めてみたんですが、最初はお店の写真をとりあえずアップしてるだけの状態でした。そんなとき、僕の友達を通してここの話を聞いていた今井さんがお客さんとして来て、いろいろとお話をしてくれたんです。ただ、業界が全然違ったので話がまったく分からなかったんですよね(笑)

「また何かできることがあれば」なんてお話をしてその場は終わったんですけど、今井さんはその後タンブラー(2016年10月に発売した「thermoMugs」とのコラボレーションモデル)の企画を持ってきてくれました。僕としても前々からタンブラーは作りたいと思っていたので、すぐに「やりましょう」ってお返事して。そこからいろいろと関わってくれるようになったんです。

今井:
僕も地元が平塚なので「ここで何か面白いことをやりたいな」とは思っていたし、どういうわけか横浜で途切れちゃうトレンドや情報を平塚まで持ってきたかったんですよ。

自分の周りを見てみると、平塚に住んで平塚で働いて、この街だけでいろいろと完結しちゃって、自ら情報を取りに行かないような人が多いんです。これだけインターネットの環境が整備されてて、スピードも情報量もものすごいことになってるのに、ですよ?

  • ▲「anos coffee」プロモーション担当・今井良さん

今井:
そこで、判断が素早い計さん(佐野さん)のお店を通して、業界に関係なく全部まとめて面白いことを発信していきたいと思ったんです。お店は情報の発信基地で、僕がいろいろな情報を持ってくる。あとは計さんが面白いか面白くないかを判断して進めていくだけです。

佐野:
このバランス感覚はドンピシャでした。そして、今井さんが持ってきてくれるものはだいたい面白いんですよね(笑)だから「とりあえずやっちゃおう」と。やってみて成功したら、「じゃあ次もやっちゃおう」みたいな。「ハッピーハンバーグ」もそんな感じでしたね。

平塚って、平塚に対する想いが強い人が多いと思うんですけど、だからって何かをするわけではなく、ただ好き……っていうことも多い気がするんです。みんな「盛り上げたい!」とは思ってるんですけどね。

今井:
その“盛り上げ方”なんだと思います。平塚だけを見てるのか、平塚から発信して湘南というエリアを、もっと言うと日本全国を盛り上げていきたいのか。その目線の違いで(やり方は)ぜんぜん変わってきますよ。

矢嶋:
なるほど。「平塚から発信する」っていうのは「Numlok」のテーマでもあるので分かりますね。昔から同じような流れというか、想いはみんな持ってるんですけど、みんな素直になれなくて、それぞれの個性とか才能がぶつかり合っちゃってるんですよね。もっと単純に「一緒にやろうよ!」っていうのが大事なんだと思います。

荒川:
「(この街を)もっとオープンにしたい」って言ってたもんね。

佐野:
その点、うちはプライドとかまったくないので何でもやりましょう、って感じです(笑)前からずっと言ってることなんですけど、うちは“平塚のキティちゃん”になりたいんです。どことでも組んで盛り上がることをしよう、みたいな。そういうスタンスでとにかく盛り上がることをたくさんやっていきたいですね。

矢嶋:
お店を開くにあたっていろいろなピースが集まってきたんですけど、いろいろとすごく楽しみですね。「anos coffee」と組んでやっていきたいと思ったのは、「同じような想いを持ってる者同士だ」って感じられたからなんですよ。平塚にこういうカフェってあんまりなかったですからね。

それと、平塚っていう自分のルーツと一緒に何か面白いことをやりたいです。たとえば、「Numlok」のプロダクトを改めてアメリカに持っていったり、アリゾナにいるAndy Brown(アンディー・ブラウン)っていうアーティストのテイストも平塚に持ってきたり。ビジネスとかそういう概念を取っ払って、本当にいいなと思えるものを平塚にどんどん持ってきたいんです。

いまお店に置いてるものは自分自身がアガったもので、お客さんもそれを好んで手に取ってくれてますからね。

今井:
なんていうか、関わってる人が楽しんでないと何も成功しないですよね。流行のサイクルがまたそういう方向に向き始めてると思います。

矢嶋:
そうかもしれないですね。アメリカに行った時も、いま自分がやってるようなのんびりとした店作りがされてるところが多かったんですよ。ローカルの人に「どこかカッコいいとこない?」って聞いたらみんなが教えてくれたのは「Virgil Normal(ヴァージル・ノーマル)」っていうお店だったんですけど、どんなとこなんだろう? と思って行ってみたらヘンなおっさんがいてね(笑)

荒川:
僕もそのお店についてったんですけど、日本人にありがちな「アレあるじゃん! コレあるじゃん!」っていうミーハーな感じで物を見ちゃいけないな、っていう雰囲気があったんです。お店がひとつひとつの物を愛しているような気がしていたので、置いてあるものをフラットに見て、本当に良いものを選ばないとな……って思わされました。

矢嶋:
そういうところが、個人的には本当に衝撃的でしたね。「カッコいいお店、キレイなお店を目指さなきゃ」みたいに、自分のやり方に疑問を持ってた時期もあったんですけど、「Virgil Normal」に行ってみて、いまのやり方でいいんだなって立ち返れたんです。

好きな人と何かをやってるときは面白いですし、お店の中だけで世界観を完結させてしまうよりも、たとえば良いものを持ってる若手のデザイナーさんとかに表現・発信する場を与えたりしたい。そうやって、「Numlok」では楽しいことや盛り上がることをし続けていきたいですね。

本当に良いもの、本当に楽しいことでこの街を盛り上げる。同じ想いの旗のもと、平塚のオシャレカルチャー発信地はこれからどのようなムーブメントを見せていくのでしょうか。今後の動向に注目です。

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rhythm tribe
神奈川県平塚市八重咲町21-5

OPENING 4/1/2017

Tel: 0463-59-9292

【オープニングパーティー開催!】
[開催日]2017年4月1日(土)
[場所]rhythm tribe 新店舗@平塚

Instagram: @rhythm_tribe

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anos coffee
神奈川県平塚市紅谷町16-7 Yo nineビル1F

OPEN:
7:30〜20:30

CLOSE:
– (Opens Everyday)

Tel: 0463-22-1221

Facebook: @anoscoffee
Instagram: @anoscoffee

湘南談義録 -SHONAN casual minutes-

気心知れた相手とのおしゃべり。時に笑いながら、またある時には込み上げるものを感じながら……それは湘南の暮らしをよく表しているひとときかもしれません。

この街の生活を彩るものとは、いったいどのようなものなのでしょうか。本コーナーでは、“湘南の良さ”としてしばしば挙げられる「つながり」をテーマに繰り広げられるトークをお届け。海薫るスローライフのエッセンスをご紹介します。

ライター情報

akira suematsu

akira suematsu

湘南生まれ湘南育ちの純・湘南ボーイ。そのわりにサーフィンは未経験だが、鵠沼の海が世界で2番目に落ち着く場所である。まだ見ぬ湘南の魅力、そして多様なライフスタイルのあり方を求めて、ペンとカメラを両手に行動範囲を拡大中。

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